ドボルザークと猫
きのうきょうとほとんど何もせず引きこもり生活でした。アメリカや日本の野球を見ているような見ていないような、イギリスや日本のサッカーを見ているようないないような、眠っているような覚醒しているような。そういえばサッカーのこと。J2のヴァンフォーレ甲府は、ホームでカターレ富山に思いがけない敗北を喫してサポーターを怒らせたあと連勝して勝ち点34と第一クールを終わって4位につけている。J2は18チームが3度ずつ総当たりで戦うので、1チームあたり51試合する。総当たりが一巡する17試合を1クールと言っているわけだ。3位以内に入ると来年はJ1に昇格できる。甲府はまずまず好位置につけていると言えよう。4位と5位の間に少し勝ち点の開きが出てきているので、このまま4チームで三つの椅子を争うのか、名将・石崎信弘が率いるコンサドーレ札幌が割り込んでくるのかと言ったところが第二クールの見所。J1の方は大分が負け続けていて、今後も去年の札幌のようにひとり負けになるようだと、J2への降格ラインが上がってしまい思わぬクラブがJ2に落ちる可能性が出てくる。
夕方、腎友会の会員だった人が亡くなったのでお通夜に行ってきた。このあたりでは近親者か組内でない限り、お通夜か葬儀かどちらかに参列すれば良いことになっている。日曜のお通夜月曜の葬儀ならたいていの人はお通夜にゆくことになる。焼香の長い行列が出来ていた。列の後ろで進行を早くしろと大声を出す老人や知り合い同士で大声で笑い合っているのはたいてい男である。それでいて二つしかない焼香台に向かうと、あちこちを向いて何度も丁寧なゆっくりしたお辞儀をするのでますます行列は長くなってゆく。ところで、私は「丁寧なお辞儀」というのが出来ない。両足でじっと立っていることができないからで、うっかり頭を下げすぎると転倒してしまう。私の実母の通夜のこと。母のこどもや近親者、それに生前の母を支えてくれた友人が二人ほどの10人が、静かになってしまった母がいる隣の部屋でテーブルを囲み、時には笑いもまじえて思い出話をしていた。テーブルの上にはやはり親しくしていたお寿司屋さんが運んでくれた料理が並んでいた。時々、子どもたちの中の一人が立ち上がって線香を新しくした。ずっと風の音がしていた。
通夜にでかけるころぽつりぽつり降ってきた雨は、国道に出る頃には雷鳴を伴って一気に激しくなった。そしてトンネルを過ぎると降っていない。いわゆる馬の背を分けるこういう雨を「驟雨(しゅうう)」と言っていて夏の季語である。「群馬県繭検定所驟雨せり(林桂)」。繭の検定所とか養蚕の指導所とかは山梨にもあったが、今はたぶんないだろう。うちでも25年前くらいまでは養蚕をしていた。左足の踵が痛む。やれやれだ。勘助は私のベッドの上で自由に形を変えながら眠っている。テレビからはN響アワーのドボルザーク(チェロ協奏曲)が聞こえているが、猫の眠りは妨げないようだ。あっちゃんは部屋を出たり入ったりしていて、時々階下へ行くが「一人」では寂しいのかすぐ上にあがってくる。今は23時になるところ。雨も上がって静かな夜である。ETV特集で地域医療問題について放送しているので見ている。
| 固定リンク

コメント
お母様のお通夜のくだりは名文ですね。
驟雨 私も響きが好きです。群馬では富岡製糸工場は有名ですが検定所もそのあたりにあるのかなぁ?知りません。
会の方の式の人間ウォッチング 「あ~確かにいかにも」と想像出来ます。あの お葬式の 「久しぶりに知り合いに会い賑やかに話す人たちの場所をわきまえないKYさ」は何とかならないのかと時々思います。
投稿: かま猫 | 2009/05/26 04:38
お通夜で笑ってもらえるくらい生きられたら、たぶんそれで良いのだろうなと思います。
北海道は(と一緒にして言って良いのかわかりませんが)、どちらかというとお通夜に出るのが一般的なような気がします。お通夜では、焼香は座席に回ってくるので、待つことはありません。そのまま帰っても失礼には当たりません。
弟の奥さんが東北出身なのですが、あまりの違いに驚きました。
投稿: nyankai | 2009/05/25 23:28